中高年に多い酒さの原因は何?

中高年に多い酒さの原因は何?

中高年に起こる赤ら顔の多くが酒さ(しゅさ) によるものだと言われています。酒さが起こる原因や、症状の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか?

酒さを治すための改善策についてもまとめておりますので、ぜひご覧ください。

赤ら顔に多い「酒さ」とは一体どんな症状なの?

「酒」の字が含まれていますが、見た目がお酒によって顔が赤くなったように見えるだけで、飲酒によって必ずしも発症するものではありません。

酒さの原因はまだ解明されていない

酒さとは、原因不明の顔の慢性的な炎症をいいます。

発症するきっかけは人それぞれで、遺伝・日光・顔ダニ・気温の変化・アルコールや香辛料の過剰摂取・自律神経の乱れ・ステロイドの副作用などが、悪化させる要因になっているのではないかと考えられています。

鼻・眉間・頬が発赤するのが特徴

鼻・眉間・頬といった顔の中心部に赤みがではじめ、症状も三段階に分かれています。

  • 第I度酒さ:皮脂の分泌が増えて火照りを感じる(紅斑性酒さ)
  • 第II度酒さ:ニキビに似た皮疹が起こり皮脂の分泌がさらに増える(酒さ性座瘡)
  • 第III度酒さ:鼻を中心に皮疹が固まりになる(鼻瘤)

では、具体的にどのような特徴が見られるのでしょうか?

第I度酒さ(紅斑性酒さ)

肌の火照り痒みを感じます。毛細血管の拡張によって紅斑が確認できます。見た目だけでは、紫斑・色素沈着と区別しにくいですが、紅斑には圧迫すると消える特徴があります。

紅斑は熱を持つため、水分蒸発で肌が乾燥しやすい傾向にあります。クリームなどの保湿には一過性の効果しかなく、紅斑の熱が内部にこもることで、さらなる乾燥を招きます。

第II度酒さ(酒さ性座瘡)

第I度が進行すると、肌に赤みを持ったまま、黄色〜赤いポツポツとしたニキビのようなもの(座瘡)ができるのですが、ニキビと違って芯(面ぽう)がないのが特徴。この面ぽうが細菌に触れて、膿疱(ジュクジュクした状態)に悪化することも多いです。

第III度酒さ(鼻瘤)

さらに悪化すると、鼻の皮膚がボコボコと盛り上がってミカンの皮のような状態になります。これを鼻瘤といいますが、日本人では鼻瘤まで症状が悪化するケースはあまり多くはありません。

鼻瘤は、鉄腕アトムにでてくるお茶の水博士の鼻をイメージすると分かりやすいでしょう。(作者である手塚治虫は医師免許を持っていたので、実際に鼻瘤をモデルに描いていたのでは?と言われています)


3段階に分類されています、必ずしも第I度→第II度→第III度という経過をたどるとは限らず、第III度から始まることもあります。

放置しても改善されることはなく悪化する一方なので、なるべく早めの処置がカギとなります。また、再発を起こしやすいので完治後も予防策をとることが大事。

まれに目に症状が現れることもある

酒さに悩む人の中には涙目・充血・ドライアイを合併する人も多いです。眼球そのものではなく、ものもらいや腫れなど、まぶたに症状が起きる人もいます。

医療先進国であるアメリカでは、目に起こるこれらの症状の酒さであると、正式に認めています。

男女比率では酒さになりやすいのは女性

原因がハッキリしていない酒さですが、発症するのは40歳〜60歳代の中高年に多いです。

男女の比率を見てみると、女性の発症率は男性の実に2〜3倍。しかし、それは第I度・第II度に限定された話で、III度(鼻瘤)に関しては圧倒的に男性の発症率が高くなります

さらに、第I度段階ではただ顔が赤いだけのため、日焼けやアレルギーと間違えやすく「病院に行って治療するほどのものではない」と自己完結させて、症状が悪化してしまうことも多いです。

酒さを治すためにはどんな治療方法がある?

酒さの治療には外用薬・内服薬・レーザー治療が一般的です。

外用薬(塗り薬)で酒さを治療する場合

日本ではまだ酒さに対して健康保険が適用されてないため、酒さそのものではなく、酒さによってできた腫れ・痒み・膿疱などに効果が期待できる外用薬が処方されます。

  • タクロリムス(プロトピック):炎症を鎮める働きがある軟膏、長期使用は避ける
  • クリンダマイシン:抗菌作用があるためニキビに効く
  • イオウカンフル:角質を柔らかくする、消炎作用がある
  • アクアチム:殺菌効果があり、アクネ菌を除去して赤みや腫れを改善
  • メトロニダゾール:海外では一般的な酒さ治療薬だが、処方する病院は少なめ
  • アゼライン酸:角質のつまりを改善する、美白効果もあり美容皮膚科での処方が多い

塗り薬は、使用開始から平均1.5ヶ月ほどで効果が現れる人が多いようです。

最近では、海外の外用薬を取り扱っているオンラインショップも増えていますが、素人判断による安易な使用はおすすめできません。副作用の恐れもあるので、病院を受診して症状に適した塗り薬を処方してもらいましょう。

内服薬(飲み薬)で酒さを治療する場合

飲み薬では抗菌作用のある薬を処方されることが多いです。また、ゆっくり体質改善を行いながら症状を緩和していく漢方薬の需要も高まっています。

  • フラジール(アスゾール):抗菌作用がある
  • ミノマイシン:炎症を鎮める即効性のある抗生物質
  • 十味敗毒湯:痒み・火照りを抑える、化膿に効果的な漢方薬
  • 荊芥連翹湯:火照り・腫れを抑える補血作用のある漢方薬

外用薬・内服薬は薬である以上、人によっては副作用が強くでる場合もあります。体に合わない場合は、使用をやめて病院に相談すること。

また、ステロイドの長期使用によって起こる酒さ(酒さ様皮膚炎・ステロイド酒さ)の場合は、まずステロイドの使用をやめることが最優先です。

レーザーマシンで酒さを治療する場合

薬のほかに、特殊なレーザーを肌に当てて治療する方法もあります。赤みの原因である毛細血管をレーザーで除去することによって赤ら顔を改善させるのです。

赤ら顔のレーザー治療に用いるマシンのなかでも、ジェネシス(ヤグレーザー) が酒さには有効的と言われています。

ジェネシス(ヤグレーザー):痛みがなく効果がマイルド

ダウンタイム期間もなく、施術直後でもメイク可能ですが、肌がデリケートになっているため、日焼け対策だけはしっかり行いましょう。

効果がマイルドなため、1回の施術ではさほどの効果は得られません。平均して5回ほどの施術が必要となります。

自宅でも実践できる酒さの改善策はある?

酒さを治すには病院を受診するのが一番ですが、人によっては病院に行けない・行きにくいこともありますよね。できる限りステロイドを使用したくない人も多いかと思います。

そんな人でも病院に行かずとも、日常生活のちょっとした改善で酒さが治る場合があります。

肌への刺激になるものを取っ払ってしまう

酒さによる顔の赤みを隠すために、スキンケアやメイクに励む人も多いとは思いますが

  • スキンケアを一切しない
  • ぬるま湯のみの洗顔する
  • 化粧をやめてスッピンでいる
  • 日焼け止めクリームの使わない紫外線対策
  • 洗濯洗剤を無添加なものに変える
  • カサつき・痒みには白色ワセリンで対処

この6つを日常生活で心がけるだけで、肌への刺激を最低限に抑えることができます。

皮脂が過剰分泌している場合は、石鹸で皮脂を洗い流さず、敢えて残すことで肌に分泌の過剰さを気づかせることが解決への糸口となります。

35度程度の冷たさを感じるくらいのぬるま湯がベストです。洗顔後もタオルで包むように水気を取ってください。スキンケアをしないことで乾燥がきになる場合は、白色ワセリンを薄く塗りましょう。何日か続けることで乾燥感はなくなっていきます。

外出時は、帽子・ストール・日傘などを使い、肌への負担のない紫外線対策を行います。

ドラッグストアで買える市販薬で酒さを治す

身近に買える市販薬のなかでは

  • フルコートf(田辺三菱製薬):炎症を抑えて化膿を防ぐ
  • パルモアー(三宝製薬):炎症を抑えて化膿を防ぐ

酒さ治療には効果的と言われています。

フルコートfには、ストロングランクのステロイドであるフルオシノロンアセトニドが配合されているので、炎症の悪化を防ぐことができます。

一方、パルモアーは非ステロイド剤で、皮膚の新陳代謝を高めるプラセンタとビタミンB6が配合されていますので、ステロイドに抵抗のある人でも気軽に使うことができるでしょう。

しかし、どちらもあくまで市販薬。医療用医薬品の効果には及びませんので、しばらく使用して効果が見られないようなら病院を受診しましょう。

酒さ悪化の可能性がある食べ物を避ける

アメリカにある全米酒さ協会(National Rosacea Society)では、辛味の強い料理・熱い料理が酒さを悪化させると断言しています。

さらに避けるべき食材として、レバー・ヨーグルト・醤油・トマト・ほうれん草・なす・チーズ・チョコレート・鷄レバー・柑橘系フルーツ・バナナ・レーズン・いちじく・アボカドなどを挙げています。

また、ビタミンB群のひとつであるナイアシンは、健康な人には有効な成分ですが、ナイアシン摂取によって体内にあるヒスタミンが血液に放出されて、毛細血管を拡張させる働きがあるため、酒さには逆効果になる可能性も。

赤ワイン・ビールをはじめとしたアルコールや、ホットコーヒー・紅茶などの温かい飲み物を体温を急激に高めてしまうのでNG。

サプリメントを飲んで体質改善を試みる

病院によっては、酒さに対してサプリメントを処方することも。酒さ改善に効果的な栄養成分は以下の通りとなっています。

  • ビタミンB2:皮膚・粘膜の健康維持
  • ビタミンB6:ホルモンバランス・免疫力を保つ
  • ビタミンC:抗炎症作用が高く、過剰皮脂分泌を防ぐ、コラーゲンの生成
  • ビタミンE:美容効果あり、ビタミンCとの相乗効果で高い抗酸化作用が期待できる
  • パントテン酸:ビタミンCをサポートし、コラーゲン生成を促進する
  • 亜鉛:皮膚を作るもとであり、健康維持も担う
  • オメガ3(EPA・DHA):アレルギー抑制作用をもち、細胞機能を正す働きがある

ちなみに、ナイアシンはビタミンB群内のビタミンB3に該当します。

これらのサプリメントはさまざまなメーカーから販売されて、手軽に飲むことができます。ですが、あくまでも健康補助食品のため、効果を実感しにくい人もいるかもしれません。かといって、1〜2瞬間の短期間では判断せず、最低でも2〜3ヶ月は飲んでみることをお勧めします。

中高年に多い赤ら顔・酒さの原因は何?治療法と予防策、まとめ

酒さの原因は未だにハッキリしていませんが、ほっといても勝手に治るものではないため、なんらかの対処を行わなければいけません。

病院に行って薬をもらって治療する・レーザー治療を受ける・セルフケアで治す・・・・その人が置かれる環境によって選ぶべき治療法は変わってきますが、酒さを完治させ再発させないために何よりも大切なのは根気だど思います。

そして、あまり思い詰めないこと。酒さの症状がひどいときは、赤みが強くなって肌も汚く見えて「生きるのも辛い・・・」そう思うこともあるかもしれません。

でも、酒さに悩んでいるのはあなただけではなりません。ハリウッド女優のキャメロン・ディアスシンシア・ニクソン(セックス・アンド・ザ・シティーのミランダ役)、歌姫のマライア・キャリー、英国のダイアナ妃クリントン元アメリカ大統領も酒さであることを公表しています。

名前をあげた今の彼らをみても分かる通り、努力次第でいくらでも酒さを改善させることができるわけです。


PAGE TOP

a b c
PAGE TOP